コラム~コンクリート打ちっぱなしのコーティング
外構の門周りなどでよく見かけるコンクリート打ちっぱなしの壁。型枠をこしらえる際に生じる10円玉大の丸いくぼみが特徴的な打ちっぱなし仕上げは、無機質でどこか都会的な印象があります。
そんなクールなコンクリート打ちっぱなしの壁も、雨だれの跡が目立ってきたり経年劣化で表面がパサパサしてくるにつれ、都会的だったオーラも徐々に弱まり無機質だった表情からどこか有機的なものにその印象も変わっていきます。
そこでコンクリートの表面をコーティング。車に施すガラスコーティングの様なイメージですが、コンクリートにも汚れを予め防いでくれるコーティング剤があり、主にビルディングやマンションなどに使用されています。ジーランドの創る外構では出来上がったばかりの打ちっぱなしの壁に施工します。年数が経って汚れてしまったコンクリートの壁も同様に綺麗に復活させることができますのでリフォームにもってこいではないでしょうか。おススメします。コーティングに期待できるのは防汚・撥水の効果のみならず、その塗面の光沢にあります。表面がヌルヌルとした光沢のある被膜で覆われるため、ライティングの光を均一に反射し、ナイトシーンを美しく魅せてくれます。施工はそれほど難しくもなく天候が良ければ大体一日で仕上がります。養生期間を要せずに、施工した当日に雨に降られても大丈夫なところも施工性の良さに繋がっています。
先ずは、型枠を外した状態で中まで十分に乾燥させます(一週間程度)
その後、透明のプライマーを全体に塗り乾くまで待機(プライマーは壁の表面もみならず中まで浸透していくので躯体の強度もUPします)
20分程待ってプライマーが乾いたらファンデーションで薄っすら色付けします。
打ちっぱなしの表情を損なわない様に薄くそして自然なムラに仕上げるのが大事。
この状態で終えても何ら違和感はありません。汚れた擁壁や土留めをリフォームする際にはこの段階でフィニッシュした方が光沢も無く自然な仕上がりとなります。
ファンデーションが乾いたらいよいよトップコートです。
薄いグレーにパールの粉が混ざった色を使用。パールが混じるとより綺麗に輝きます。
このトップコートは3~4回重ねて塗っていきます。
トップコートも乾き完成した状態です。コンクリート打ちっぱなしの表情は一切損なわずにジャンカ(表面の小さな穴)やピーコンの跡(規則的に並ぶ10円玉大の円)もそのまま。ペンキと違い自然な色ムラが残るところもリアルな打ちっぱなしです。
ウッド調のポールライトの裏側にはほんのり光がこぼれるバックライトが仕込まれていて、その光が背景の打ちっぱなしの壁に映り込みます。
壁に掛けたボタニカル模様のレリーフにも裏側にLEDバーを仕込みました。そこからの光もコーティングされた壁に反射し増幅してより一層ナイトシーンをお洒落に演出してくれています。